先日公開いたしましたITパスポート試験に続き慶應通信とは関係ない話で恐縮ですが、情報セキュリティマネジメント試験の勉強方法などについて自分の記録がてらまとめましたので公開いたします。これから受験をお考えの方に何かご参考になることがあれば幸いです。
情報セキュリティマネジメント試験とは
2016年春から始まった国家試験です。春秋の年に2回実施されています。サイバー攻撃などから情報を守り、ITの安全な活用をするために必要な知識の有無を確認します。
技術者向けのものではなく、ITを活用する側が対象で、会社の一部門における情報セキュリティリーダの育成が目的です。
目指す像は、情報セキュリティに関するトラブルが起こった際に、どう動いたらいいのか周囲に最低限の指示ができる人材です。具体的な対策プログラムを組むための知識などの技術的内容は対象外です。
昨年末頃に受けたITパスポート試験で得た知識との関連も深く、同試験のセキュリティ部分を掘り下げた内容といった印象です。
【試験内容】
※試験HPの試験内容ページを参照しています。〇 試験時間 120分
〇 出題数 小問:100問
〇 出題形式 4肢択一式
〇 出題分野 ストラテジ系(経営全般):35問程度
マネジメント系(IT管理):20問程度
テクノロジ系(IT技術) :45問程度
〇 合格基準 総合評価点600点以上かつ分野別評価点もすべて300点以上
・総合評価点
600点以上/1,000点(総合評価の満点)
・分野別評価点
ストラテジ系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
マネジメント系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
テクノロジ系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
詳しい情報はこちら→情報セキュリティマネジメント試験のHPへ
受験実績
受験日 1回目 2018年4月15日受験 不合格2回目 2018年10月21日受験 合格
点数 1回目 午前80点 午後59点
(ストラテジ系 18/18点/マネジメント系10/14点/テクノロジ系52/68点)
点数 2回目 午前76点 午後73点
(ストラテジ系 16/18点/マネジメント系12/16点/テクノロジ系48/66点)
使用したテキスト
書 籍 名
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1
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出るとこだけ情報セキュリティマネジメント【橋本裕史 著】
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勉強の半ばまでメインテキストとして使用しました。 |
2
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情報セキュリティマネジメントポケット攻略本【岡嶋裕史 著】
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まとめ本。主に勉強の半ばから後半で使用しました。メインテキストからのコピーを張り付けたり書き込みをするなどして、情報をすべてこの本に集約し、何度も読み込みました。 |
3
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ポケットスタディ 情報セキュリティマネジメント【小笠原種高 著】
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2回目の受験時に買い足しました。わかりやすくまとまっている本です。特に後半にある午後問題への対策はとても参考になりました。 |
4
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情報セキュリティマネジメント試験合格教本【岡嶋裕史 著】
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本は辞書的に使用しました。かなり詳しく記載されているので、過去問に出た用語などでメインテキストに載っていないものや他のテキストでよくわからなかったものなどの理解に重宝しました。 付録CDデータの問題集はPCにダウンロードして使い込みました(※最新版ではアプリに変更になっているようです) |
5
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徹底攻略 情報セキュリティマネジメント過去問題集【五十嵐聡 著】
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主に解答を読込みました。解くときは
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6
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情報セキュリティマネジメント問題集(全問解説)【にしむら工房】
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午前問題対策の無料アプリです。移動時間などすきま時間に活用しました。ほかにもいろいろなアプリが出ていますので、好みのものをご利用されるとよいと思います。
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勉強方法など
【学習期間】
・1回目 2018年2月下旬~2018年4月中旬(約1ヶ月半)・2回目 2018年7月下旬~2018年10月中旬(約2ヶ月半)
【勉強方法】
1回目の受験時
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テキスト(上記1)を読む
過去問(上記5)を読む(問題と解答)↓ ↓ 過去問を解く(過去問コピー、アプリ、上記4の付録CDと5) &テキスト(上記1)を読込み ↓ まとめ本(上記2)の読込みと加工 ↓ 過去問解きとまとめ本読み ↓ 情報の集約(集約先:上記2および5)とその読込み ↓ 受験 |
・メインテキストは最初はさらっと読み流しました。
その後は何度か読込みながらカラフルにマーキングや書き込みをしました。
・過去問については初回読み流し、その後マーカーで色を入れたりしました。
・過去問の午前問題については、アプリ、データ、紙など状況に合わせて複数の媒体を使って並行して問題を解いたため、アプリでは●年度分を途中まで解いているけど、自宅での勉強は紙で△年度分を解いてる最中、などごちゃまぜの状態で進めました。
正解不正解の状況は、アプリや書籍付録データのものは自動的に纏められてわかるようになっていたので、紙バージョン分のみ、間違い一覧表をExcelで作成しました。
![]() |
こちらは2回目の受験時のものです。1回目でも同じ表を作成しました。 |
・試験前には、各媒体の正解不正解のまとめを見て苦手な問題を過去問(上記5)にチェックを入れて情報を集約し、解答とあわせて読込みました。
・紙媒体で過去問を解くときは、公開されている過去問( →過去問 IPA HPへ)をダウンロードして印刷し、直接書き込みながら解いていきました。紙を使用した過去問は何度かやりましたが、都度印刷して新しいものを使用しました。
・アプリは隙間時間での勉強にとても重宝しました。
2回目の受験時
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テキスト(上記3)を読む
↓ 過去問を解く(過去問コピー、アプリ、上記4の付録CDと5) &テキスト(上記1)を読込み
↓
情報の集約(集約先:上記2および5)とその読込み
↓
受験
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・主に午後の問題を中心に対策を行いました。午後の対策に関する情報がもっと欲しかったので、書店でいろいろ見て上記3を買い足しました。この本に書いてあるテクニックを実践しながら過去問を何度か解きました。
テクニックは主に長文に書かれた状況関係のまとめ方に関するもので、とても参考になりました。
【まとめ】
午前は幅広い範囲から出題されるものの、過去問やテキストなどを見ておけば合格点はとれます。午後に関しては、午前問題を解ける知識があれば用語などは大丈夫ですが、長文を速く読みながら書かれた状況を整理していく技術?が必要です。過去問を解く際は、時間を測って自分の読む速度を確認することをおすすめします。受験時の感想
1回目の受験時、午後でかなり時間に追われたものの、全体として自分では手ごたえを感じていたのと、自己採点でもなんとかギリギリ合格できるのではないかという点数でしたので、合格できなかったと知ったときはがっくりきました。
気を取り直して勉強を再開したものの、午後問題は、だだ複数回過去問を解いた程度では、つかむべき勉強のポイントがよくわからなかったので、同じことをやってもちょっと対策不足かもしれないと思いました。
そこでまず、大型書店に走り午後対策について書かれた本をあれこれ物色し、テクニックが書かれた本を購入しました。結果的にはこれが正解で、その後の勉強にとても役立ちました。
2回目もやはり時間には追われましたが、それなりにできたという感触はあり、自己採点も午後は前回よりも良く、これなら大丈夫かと思いました。とはいえ、午後問題は受験者全体の解答状況などで配点が調整されるらしいので、実際に結果が出るまで神妙な気持ちで日々を過ごしました。合格を知ったときは本当にほっとしました。
