■執筆中データの保存方法の工夫


論文作成は長丁場です。執筆も数か月はかかります。思いつくままにひたすら書きまくってみたり書き直したり推敲したりとかなりの試行錯誤をしながら作成しました。執筆時にデータの保管には少し工夫をしました。やったこと自体はたいしたことではないのですが、私の場合は役立ちましたので、ご紹介いたします。日ごろから実践していらっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。



執筆中データの保存方法


ひとことでいうと

「執筆日ごとに別データとして保存する」

これだけなのですが、この方法は執筆に際してとても役立ちました。
ポイントは、執筆したら「上書き」で保管するのではなく「新データ」として保管することです。私はデータ名に日付を加えて保存しました。当日執筆分は新しいデータとして保存され、前回書いたデータはそのまま(つまり当日執筆開始時の状態)です。この方法だと、書いた日数分のデータができることになります。

当時のデータが残っていましたのでフォルダ構造を図にしてみました(下図)。





この保管方法のメリット


勢いよく書き進んだものの、その先が進まなくなって行き詰ってしまったので少し前に書いた内容に戻して書き直したい・・・、この文章は前回書いたほうがよかったかもしれない気がするけどどう書いてたっけ?比べて読みたいな…など、過去の文章を参照したいと思ったことが何度かありました。過去の執筆データがあることでこういった事態にもすぐ対応できて本当に助かりました。


留意点

私は卒論原稿フォルダの下に更に日付名でフォルダを作成し、その中に執筆中のデータ類を入れました。

このフォルダには本文データのほかメモなどその日に使った資料やメモデータも放り込んでおくとよいかもしれません。

執筆文章データ一つのみしか入れないようであれば、日付フォルダは作成せず、卒論原稿のフォルダの中に直接日付名で保存したデータを入れるとデータにたどり着くまでの階層が減るのでアクセススピードが上がると思います。


まとめ

データ保管に関して一番心得ておく必要があるのは、「データはいつどこで消えてしまうかわからない」ということです。

パソコンが突然壊れるかもしれませんし、保存したつもりがしていなかった…などなど、どんな理由で手間をかけて作ったデータがなくなってしまうかわかりません。実際、私も日常生活上で何度か遭遇しています。

データにトラブルがあった場合、バックアップがなければ作り直すしかありません。そのデータ復旧作業に費やすのは本来必要なかった時間です。貴重な時間をそんなことにとられるのは非常にもったいないと思います。

日ごろから少しだけ手間をかけて丁寧に情報管理をしていただくことが結果として一番時間短縮につながるのではないかと感じています。


ご紹介した内容が、読んでくださった方に何か少しでもデータ管理のヒントになれば幸いです。